モノオペラ『八雲の向日葵』について
本公演は、小泉八雲の「怪談」に収録されている短編「向日葵」によるモノオペラである。「向日葵」は、八雲のアイルランドでの幼少時代の回想にもとづき、そのなかに18世紀のアイルランド詩人、トーマス・ムーアの詩が引用されている。本公演は、その詩の堀内敬三による日本訳「春の日に花と輝く」や、八雲の紀行随筆「日本海に沿って」に基づく今福龍太の詩による歌曲(藤枝守作曲)を中心に構成され、また、ダブリンで上演された「Hi-Mawari」という室内楽公演のために作曲された藤枝守の《植物文様第22集〜ハーンの向日葵》や本公演のために書き下ろされる新作が寄せ木細工のように随所に織り込まれる。
第一場「海界(うなさか)」
はじまりの妣(はは)、海原、神島、エアリアルの歌
第二場「向日葵(ひまわり)」
植物文様第22集「ハーンの向日葵」、第30集「十二月の向日葵」、
春の日の花と輝く
このモノオペラは、福岡市内にある「森本能舞台」が舞台となる。能舞台は、死者と生者が交流する場であり、その交流するシーンが綴られた八雲の「怪談」の一遍である「向日葵」の舞台としてもっとも相応しい場となる。まさに、「母」や「海」、「妖精」などが絡み合いながら異界とつながりあう小泉八雲の世界観が能舞台のうえで具現化する公演となる。
藤枝守
【舞踊・歌唱】古賀穂南美
【演奏】福岡カンマーフィルハーモニー
クラリネット:棚町幸則
ヴァイオリン:大場秀毅
チェロ:打越山修多
ハープ:中村理恵
【公演日時・会場】
2021年6月26日(土) 14時開演(13時開場) 森本能舞台
2021年6月26日(土) 19時開演(18時開場) 森本能舞台
2021年7月4日(日) 14時開演(13時開場) 箱崎水族舘喫茶室
【入場料】
3,000円(前売・予約)
3,500円(当日)
【配信視聴チケット】
2,000円
【主催】福岡カンマーフィルハーモニー
【助成】全国税理士共栄会文化財団
(公財)福岡市文化芸術振興財団 FFAC ステップアップ 助成プログラム
【後援】福岡市 (公財)福岡市文化芸術振興財団